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2010-05-15 Sat
衆院環境委員会は5月14日、2020年までに温室効果ガス排出量を1990年比で25%削減する目標を明記した「地球温暖化対策基本法案」を強行採決しました。同法案は今国会中に成立する公算が大きいと見られます。基本法案では25%削減の具体策として、暮らしに新たな負担を求める「地球温暖化対策税(環境税)」の導入を明記したほか、企業に温室効果ガスの排出削減を義務づけた上で削減量の過不足を売買する「国内排出量取引制度」を施行後1年以内に創設することなどが盛り込まれています。
野党側はこれまでの審議で、理念先行の法案の不備を追及してきましたが、政府・与党からは、25%削減による国民生活や経済成長への影響などが明確には説明されていません。「国内排出量取引制度」の導入には賛成の私にとっても、国民的な議論が一切ないまま、強硬採決するような政権のやり方には、大きな疑問を抱かざるを得ません。
ところで、国内排出量取引制度では、「ホットエアー」を生じさせない制度設計が絶対に必要です。
京都議定書のように、グランドファザリング(祖父の遺産を孫が継承するという意味)という、過去の排出量実績をベースに削減目標を割り当てる方式の場合、省エネ努力を怠って大量の温室効果ガスを排出し続けている国や企業のほうが、省エネが進んでいる国や企業に対して、一方的に優位になりかねません。
特に、景気低迷で温室効果ガス排出量が大幅に減少した場合には、前者は、相当の余裕をもって削減目標が達成できることが見込まれるため、割り当てられた排出量上限値の余剰分が「ホットエアー」になります。
旧ソ連が1991年に崩壊する前後から、ロシア、ウクライナ、東欧諸国では経済が大幅に停滞し、排出量が大幅に減っていました。一方で京都議定書におけるこれら諸国の削減目標は、EU加盟予定だった東欧諸国は−8%ですが、ロシアとウクライナは±0%です。日本からみると、目標設定自体がまことに不公平で、これらの国々では、まさに「空気がお金に化け」ます。
本来、余剰枠の売却を認めるのは、努力して排出量を削減すれば金になるというインセンティブを働かせるためで、「ホットエアー」はこの趣旨に反します。
第1約束期間の5年間にロシアは実に55億トン、ウクライナは24億トンの「ホットエアー」が生じる見込みです。すでに日本政府はウクライナやチェコから買い付ける契約をし、オランダやスペインなども購入しているようですが、まことに不健全な現象です。
強硬導入されようとしている日本の国内排出量取引制度が、十分な議論がなく、単純に過去の排出量実績からキャップを大手排出事業者に課すようなことになれば、企業間の不公平感が広がるだけでなく、まさに日本版のホットエアーが発生し、不健全なクレジット取引が加速することになりかねません。国民目線を忘れた、いまの政権の姿勢にはいささか不安と失望を覚えます。

スペインの高級ワインの代名詞はリオハです。スペイン国内唯一のD.O.C指定地です。
リオハは、エブロ川下流から上流に沿ってリオハ・バハ、リオハ・アラベサ、リオハ・アルタの3つに分けられ、銘醸ワインを多く擁するのは後者2つの地域です。南北に走る山脈のおかげで、北部の湿気からも南部の過剰な乾燥からも守られ、ワイン造りに理想的な気候条件を備えているといわれています。
リオハワインの特徴は、深い「こく」と、きめ細やかな口当たり、そして複雑なバニラ香を含んだ香り高さにあります。特に、古樽でじっくり時間をかけて熟成される、まったりしたグランレゼルバクラスの赤ワインは、他の追随を許しません。
超近代的なワイナリーJ社のテラスに座って、快晴微風のなか、ゆっくりと高級赤ワインを楽しみました。広大な丘陵は見渡す限りブドウ畑とオリーブ畑です。遠くに無数の風力発電所が林立しています。日本から遠く離れ、至福のひとときを味わいました。


